身の丈
塾に来る子ども達を見ていて、昔から思うことが一つある。
ほとんどの場合、子どもの服を揃えるのはお母さんだろう。
私立中学に入れようかと思うようなご家庭だから、身なりも相応である。
どんな服が好きなのか、似合うのか。
どんな持ち物がその子を引き立てるのか?
愛情をもって品定めをしておられる。
ここで敢えて苦言を言いたい。
勉強とか学校選びに関して、あまりにも身の丈を無視する親御さんが実は少なくないのである。
手が届かないから諦めろということではない。
手が届かない理由を見つけ、それをきちんと受け入れた上で、叱咤激励をしてあげてほしいのだ。
そして、親御さんは勉強に関して直接言及しない方が賢明である。
そのために我々のような人間が居るわけである。
悪者は外に作って、お母さんは太陽で居るべきである。
昔、こんなCMがあった。
『mother、mを取ったらother』
家庭教師のCMだったかもしれない。
実はこれ、言い得て妙である。
つまりお母さんは『他人』になってはいけないのである。
上のセリフをそのままググってもらえば面白い。
情けない解釈が山盛り出てくる。
が、真意はこうだ。
お母さんは他人になってはいけない。
お母さんは勉強を教えない方が良いという意味だ。
因みに私には二人の子がいるが自宅で彼らに勉強をしえたことはただの一度もない。