間違いだらけの中学受験+α

小さい小さい個人塾の塾長ブログです。

団塊の上

ある有名な方がこんなことを言っていた。

日本がおかしくなり始めたのは、団塊の世代のひと世代上の世代が世の中に出てきたときからだ、と。

残念ながら私の長兄や姉の世代がそれにあたる。

どんな世代か…?

戦争を、あるいは戦後直後を実体験している。小児期や幼児期にである。

戦争に対して日本を弁護するという思考回路が欠けた最初の世代ではないか?

それ以降は卑屈教育が蔓延して今日に至っている。

 

私も正直言えば四十歳まで日本は悪い国だったと思い込んでいた。

ありがたいことに子ども達に歴史を教える機会を得て、色々見ているうちにこれはおかしいと気づき始めたのである。

 

前置きが長くなった。

教育はもちろんだが一般家庭における躾も大きく変わってしまった。

様式化が進み個人主義がもてはやされるようになった。

さらには、携帯電話や携帯音楽プレイヤーが普及し、個がますます前に出てきた。

集団の場では、自らを周囲から隔離し、個に没頭する。

私に構うな、声を掛けるなと宣言しているようなものである。

 

こんな世の中になって、ちっぽけな私などが世の中に出る意味や意義を説いたところで通じるわけがない。

何故なら一般家庭も個の集合体と化したからである。

勿論形式上は以前からそうであるが、事態はさらに進行している。昔の日本人の家庭が持っていた威厳や秩序はもうない。

東洋人が大切にしていた長幼の制など跡形もなくなった。

 

してもらうことが当たり前になったため、自分にどれだけ手をかけてもらっているかすら気が付かない。そんな子に親が感謝を強要しても無駄である。いや、さらに言えばその親ですら本当は気が付いていない可能性が高い。

 

こんなご時世になって、教育はどうすればよいのか?

良い大学に入ればそれで良し?

スポーツで特待を取れればそれで良し?

 

いま、日本人の多くはかつて日本人が持っていた素晴らしいものを失くした。

それを外国が教えてくれているのに耳を傾けようともしない。

危険だと言っても怪しいものを手放さない。

 

21世紀にそんなこと起こるわけない!と大方が信じ込んでいるが、30年先に本当に日本は今のまま存在しているかどうか怪しいものだ?

 

私はとても気味が悪い。

この度のコロナ煽動を見るにつけ、今の日本人はそれを跳ね返す力があるようには思えないのだ。

とても気味が悪い。